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【DV防止法】接近禁止命令は6カ月

DV防止法 社会&集団
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DV防止法については、以下の記事を参考にしつつ過去問を解きながら覚えていきましょう。

児童虐待防止法&DV防止法
児童虐待防止法児童虐待防止法では、虐待類型として身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、育児放棄(ネグレクト)の4種類が規定されています。詳しくは以下の記事を参照してください。近年急増している「面前DV」は心理的虐待に該当します。「面前DV」は子
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過去問

第1回 問120

配偶者に対する虐待への対応について、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(DV防止法)に定める内容として、誤っているものを1つ選べ。
① 婦人相談員は被害者に対して必要な指導を行うことができる。
② 被害者を発見した者が配偶者暴力相談支援センターへ通告することは、努力義務である。
③ 医療関係者は、配偶者暴力相談支援センターなどの情報を被害者に提供することが求められている。
④ 被害者を発見した者が警察に通報することには、刑法その他の守秘義務に関する規定によって制限が設けられている。

① 婦人相談員は被害者に対して必要な指導を行うことができる。
正しいです。第4条「婦人相談員は、被害者の相談に応じ、必要な指導を行うことができる。」

② 被害者を発見した者が配偶者暴力相談支援センターへ通告することは、努力義務である。
正しいです。第6条1項「配偶者からの暴力を受けた者を発見した者は、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報するよう努めなければならない。」

③ 医療関係者は、配偶者暴力相談支援センターなどの情報を被害者に提供することが求められている。
正しいです。第6条4項「医師その他の医療関係者は、その業務を行うに当たり、配偶者からの暴力によって負傷し又は疾病にかかったと認められる者を発見したときは、その者に対し、配偶者暴力相談支援センター等の利用について、その有する情報を提供するよう努めなければならない。」

④ 被害者を発見した者が警察に通報することには、刑法その他の守秘義務に関する規定によって制限が設けられている。
誤りです。第6条3項「刑法の秘密漏示罪の規定その他の秘密義務に関する法律の規定は、前2項の規定により通報することを妨げるものと解釈してはならない。」

第1回(追試)問96

配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(DV防止法)について、正しいものを1つ選べ。
① 女性から男性への暴力は対象外である。
② 被害者の保護命令申立ては警察に対して行う。
③ 保護命令のうち被害者への接近禁止命令の期間は1年間である。
④ 婚姻関係以外の単なる同居中の交際相手からの暴力は対象外である。
⑤ 緊急時の安全確保のための施設には、厚生労働大臣が定めた基準を満たした母子生活支援施設が含まれる。

① 女性から男性への暴力は対象外である。
誤りです。第1条「この法律において「被害者」とは、配偶者からの暴力を受けた者をいう。」

② 被害者の保護命令申立ては警察に対して行う。
誤りです。警察ではなく裁判所です。第10条「裁判所は、被害者の申立てにより、その生命又は身体に危害が加えられることを防止するため、当該配偶者に対し、次の各号に掲げる事項を命ずるものとする。」

③ 保護命令のうち被害者への接近禁止命令の期間は1年間である。
誤りです。1年ではなく6ヶ月です。
第10条第1項第1号「命令の効力が生じた日から起算して六月間、被害者の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く)その他の場所において被害者の身辺につきまとい、又は被害者の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないこと」。

④ 婚姻関係以外の単なる同居中の交際相手からの暴力は対象外である。
誤りです。第28条の2「生活の本拠を共にする交際相手からの暴力及びその被害者について法律を準用する」。

⑤ 緊急時の安全確保のための施設には、厚生労働大臣が定めた基準を満たした母子生活支援施設が含まれる。
正しいです。一時保護施設として母子生活支援施設が位置づけられています。
母子生活支援施設は児童福祉法で規定される児童福祉施設です。
「母子生活支援施設は、配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする」。

第2回 問150

25歳の女性A。Aは夫から暴力を受け、電話連絡や金銭使用を制限されて、配偶者暴力相談支援センターに逃げ込むが、すぐに夫のもとに戻り同居するということを何回も繰り返していた。
今回も夫の暴力で腕を骨折し、同センターに保護された。
Aは日中ぼんやりとし、名前を呼ばれても気づかないことがある。
外出すると、自分の居場所が分からなくなる。
夫から殴られる夢を見て眠れない、いらいらして周囲に当たり散らすなどの様子がみられる。
その一方で、「夫は今頃反省している。これまで何度も暴力の後に優しくしてくれた」と言い、「夫のもとに戻る」と言い出すこともある。
Aの状況から考えられることとして、不適切なものを1つ選べ。
① 夫との共依存関係がある。
② 夫婦は常に高い緊張関係にある。
③ 心的外傷後ストレス障害(PTSD)が疑われる。
④ Aは、夫の暴力を愛情表現の1つと認知している。
⑤ ドゥルース・モデルと言われる「パワーとコントロール」の構造が見受けられる。

① 夫との共依存関係がある。
正しいです。暴力を受けながら、夫のもとに戻りたいと発言しています。

② 夫婦は常に高い緊張関係にある。
誤りです。「これまで何度も暴力の後に優しくしてくれた」との発言があることから、常に高い緊張関係にあるわけではありません。

③ 心的外傷後ストレス障害(PTSD)が疑われる。
正しいです。「Aは日中ぼんやりとし、名前を呼ばれても気づかないことがある。外出すると、自分の居場所が分からなくなる」などの症状があり、PTSDが疑われます。

④ Aは、夫の暴力を愛情表現の1つと認知している。
正しいです。「夫は今頃反省している。これまで何度も暴力の後に優しくしてくれた」などの発言があることから、暴力を愛情表現と認知していると考えられます。

⑤ ドゥルース・モデルと言われる「パワーとコントロール」の構造が見受けられる。
正しいです。ドゥルース・モデルとは、身体的な暴力だけでなく経済的・精神的な暴力等によって被害者を無力にさせコントロールしようとする状態のことです。

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次は、生活困窮者自立支援法について。

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