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【摂食障害】神経性食欲不振症&神経性過食症

摂食障害 人体&疾患
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摂食障害とは

摂食障害は食行動の重篤な障害を特徴とする精神疾患です。

極端な食事制限と著しいやせを示す「神経性食欲不振症」と、むちゃ喰いと体重増加を防ぐための代償行動を繰り返す「神経性過食症」とにわけられます。

いずれもやせ願望や肥満恐怖をもち、自己評価に対する体重・体型の過剰な影響があります。
心身両面からの専門的治療が必要です。

神経性食欲不振症

神経性食欲不振症の治療で注意が必要なのは、リフィーディング症候群です。

リフィーディング症候群とは、慢性的な栄養障害がある状態に対して、急激に栄養補給を行うと発症する代謝性の合併症です。

飢餓状態が長く続いたあとに急に栄養補給されると、心不全や呼吸不全、腎不全、肝機能障害ほか多彩な症状を呈することがありますので、点滴などで急激に栄養補給してはいけません。

過去問

第1回 問101

神経性無食欲症について、正しいものを1つ選べ。
① 経過中の死亡はまれである。
② 通常、心理療法によって十分な治療効果が得られる。
③ 入院治療では、心理療法は可能な限り早期に開始する。
④ 経管栄養で体重を増やせば、その後も維持されることが多い。
⑤ 患者自身は体重低下に困っていないため、治療関係を築くことが難しい。

選択肢⑤が正解です。

第1回(追試)問27

神経性無食欲症について、正しいものを1つ選べ。
① 主な死因は自殺である。
② 摂食制限型は衝動性が高い。
③ 有病率の男女比は約1:2である。
④ 体重と体型に関する自己認識の障害がある。
⑤ WHO の基準で Body Mass Index(BMI)17 kg/m2 は、成人では最重度のやせである。

① 主な死因は自殺である。
誤りです。主な死因は電解質異常および伴う不整脈、栄養不足による衰弱死などです。神経性大食欲症における主な死因としては自殺です。

② 摂食制限型は衝動性が高い。
誤りです。神経性大食欲症では衝動行為を伴う例が多いですが、摂食制限型では衝動性はあまり見られません。

③ 有病率の男女比は約1:2である。
誤りです。1:20で圧倒的に女性が多いです。

④ 体重と体型に関する自己認識の障害がある。
正しいです。

⑤ WHO の基準で Body Mass Index(BMI)17 kg/m2 は、成人では最重度のやせである。
誤りです。BMI17は軽度です。

第3回 問69 

16歳の女子A、高校1年生。
Aは、食欲不振、るい痩のため1週間前から入院中である。
高校に入学し、陸上部に入部した後から食事摂取量を減らすようになった。
さらに、毎朝6時から走り込みを始めたところ、4か月前から月経がなくなり、1か月前から倦怠感を強く自覚するようになった。
入院後も食事摂取量は少なく、「太ると良い記録が出せない」と食事を摂ることへの不安を訴える。
中学校までは適応上の問題は特になく、学業成績も良好であった。
自己誘発嘔吐や下剤の乱用はない。
身長は159 cm、体重は 30 kg、BMI は 11.9 である。
公認心理師のAへの支援として、不適切なものを1つ選べ。
① 食事へのこだわりを外在化する。
② Aの家族に治療への参加を促す。
③ 部活動への葛藤について傾聴する。
④ 栄養士の助力を得て食事日記を付けることを勧める。
⑤ 点滴を受けて、栄養状態を速やかに改善するように勧める。

選択肢⑤が不適切です。速やかな栄養改善はリフィーディング症候群を引き起こします。

BMI=11.9でよく生きてますね。カリスマさんはBMI=15.0で骨と皮だけになりましたから。

第3回 問104

神経性やせ症/神経性無食欲症の病態や治療について、正しいものを1つ選べ。
① うつ病が合併することは少ない。
② 未治療時は、しばしば頻脈を呈する。
③ 無月経にならないことが特徴である。
④ 心理社会的要因に加え、遺伝的要因も発症に関与する。
⑤ 未治療時に、しばしばリフィーディング症候群を発症する。

① うつ病が合併することは少ない。
誤りです。うつ病を合併することがあります。

② 未治療時は、しばしば頻脈を呈する。
誤りです。頻脈ではなく徐脈です。

③ 無月経にならないことが特徴である。
誤りです。無月経になります。

④ 心理社会的要因に加え、遺伝的要因も発症に関与する。
正しいです。

⑤ 未治療時に、しばしばリフィーディング症候群を発症する。
誤りです。リフィーディング症候群は、未治療時ではなく治療時(栄養補給時)に発症します。
リフィーディング症候群とは、慢性的な栄養障害がある状態に対して、急激に栄養補給を行うと発症する代謝性の合併症です。

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