災害時派遣チーム
災害時に一般避難所や福祉避難所に派遣される医療福祉系チームには以下のような種類があります。
DPAT(Disaster Psychiatric Assistance Team):災害派遣精神医療チーム
DWAT(Disaster Welfare Assistance Team):災害派遣福祉チーム
DCAT(Disaster Care Assistance Team):災害派遣介護チーム
ディーワット、ディーキャット、ディーマット、ディーパットと読みます。DWATとDCATは福祉チーム、DMATとDPATは医療チームですね。DMATはよく知られていますが、その福祉版としてできたのがDWATです。
詳細は以下の記事で。
災害拠点病院
災害拠点病院とは、地震・津波・台風・噴火等の災害発生時に災害医療を行う医療機関を支援する病院のことで、都道府県が指定します。
以下のような機能があります。
・実際に重症傷病者の受け入れ・搬送をヘリコプターなどを使用して行うことができる
・消防機関(緊急消防援助隊)と連携した医療救護班の派遣体制がある
・ヘリコプターに同乗する医師を派遣できることに加え、これらをサポートする、十分な医療設備や医療体制、情報収集システムと、ヘリポート、緊急車両、自己完結型で医療チームを派遣できる資器材を備えている
災害医療コーディネーター
災害医療コーディネーターとは、災害時に、都道府県又は保健所が保健医療活動の総合調整を適切かつ円滑に行えるよう支援します。
被災地の医療ニーズの把握、保健医療活動チームの派遣調整等を行うことを目的として、都道府県により任命されます。
過去問
第3回 問95
災害時の保健医療支援体制について、最も適切なものを1つ選べ。
① 災害派遣精神医療チーム〈DPAT〉は、都道府県医師会によって組織される。
② 災害拠点病院は、高度の医療を提供できる400床以上の病院の中から厚生労働省が指定する。
③ 災害派遣医療チーム〈DMAT〉は、各都道府県で実施する養成研修の修了者によって構成される。
④ 災害医療コーディネーターは、所定の研修を修了した者に対して厚生労働省が付与する資格である。
⑤ 広域災害救急医療情報システム〈EMIS〉は、インターネット上で災害時の医療情報の共有を図るシステムである。
① 災害派遣精神医療チーム〈DPAT〉は、都道府県医師会によって組織される。
誤りです。DPATを組織するのは医師会ではなく都道府県や指定都市で、医師会はDPATと連携しつつ支援にあたります。
② 災害拠点病院は、高度の医療を提供できる400床以上の病院の中から厚生労働省が指定する。
誤りです。これは特定機能病院の説明です。災害拠点病院は都道府県が指定します。
③ 災害派遣医療チーム〈DMAT〉は、各都道府県で実施する養成研修の修了者によって構成される。
誤りです。DMAT登録者は、厚生労働省等が実施する日本DMAT隊員養成研修を修了し、又はそれと同等の学識・技能を有する者として厚生労働省から認められ、厚生労働省に登録された者とされています。
④ 災害医療コーディネーターは、所定の研修を修了した者に対して厚生労働省が付与する資格である。
誤りです。厚生労働省ではなく都道府県です。
⑤ 広域災害救急医療情報システム〈EMIS〉は、インターネット上で災害時の医療情報の共有を図るシステムである。
正しいです。EMISはこちらをご覧ください。
次の記事
次は、災害心理学について。
コメント