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【犯罪心理学】司法面接

司法面接 司法&犯罪
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司法面接とは、法的な判断のために使用することのできる精度の高い情報を、被面接者の心理的負担に配慮しつつ得るための面接法です。

一般に被害が疑われる子ども、事件、事故の目撃者となった子どもへの面接を中心に、子どもの特性や面接法の工夫、特徴が示されることが多いです。

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司法面接の特徴(子ども対象)

司法面接では、一般に被害が疑われる子ども、事件や事故の目撃者となった子どもに対して、以下のような面接を行います。

・供述が変遷しないように、できるだけ早い時期に、原則として1度だけ面接を行う
導入部で子どもに出来事を思い出して話す練習をしてもらう
・自由報告誘導や暗示の影響を最小限にするために「開かれた質問」等を用いて自由報告
・面接者は対象者が発言した言葉をそのまま用いる

司法場面の認知面接法

1980年代にフィッシャー(R.Fisher)とガイゼルマン(R.E.Geiselman)が開発した認知面接法は、主として大人の目撃者を対象とする面接法です。

カリフォルニア警察で用いられ、その後アメリカの司法省によるガイドラインにも引用され、日本でも警察庁の取調べの教本に取り入れられています。
以下のような技法があります。

文脈の心的再現

目撃者に事件当時の状況をイメージさせながら事件について語らせます。

記銘時の環境などの手がかりと検索時の手がかりが一致するほど多くの情報が想起できることを利用します。

悉皆報告

目撃者に「思い浮かんだことはすべて、間違っていようがいまいが気にかけずに報告するように」と教示します。

異なる順序での想起

順に報告を求めた後、出来事を逆の順序、またはバラバラな順序で描写してもらい、抜け落ちていたことがあれば思い出すキッカケにします。

異なる視点での想起

犯人の目から見たらその事件がどのように見えたか、あるいは別の位置から事件がどのように見えたかなど、状況が異なった視点から描写させる技法です。

過去問

第4回 問57

司法場面における認知面接で、面接者が被面接者に対して求めることとして、適切なものを2つ選べ。
① 文脈の心的再現
② 視点を変えての想起
③ 毎回同じ順序での想起
④ 確信が持てる内容を選んで話すこと
⑤ 話す内容に矛盾があればその都度説明すること

① 文脈の心的再現
正しいです。

② 視点を変えての想起
正しいです。

③ 毎回同じ順序での想起
誤りです。順序を変えての想起も行います。

④ 確信が持てる内容を選んで話すこと
誤りです。悉皆報告を求めます。

⑤ 話す内容に矛盾があればその都度説明すること
誤りです。矛盾があっても話の腰を折らずに聞き取ります。

第1回(追試)問98

幼児又は児童への司法面接について、最も適切なものを1つ選べ。
① 児童が発言した言葉を面接者が分かりやすい表現でかみ砕いてフィードバックする。
② 児童が答えやすいように、基本的に問いかけは閉じられた(クローズド)質問とする。
③ 本題に入る前に、練習として本題と関係のない話題についてのエピソードを話させる。
④ 事実をしっかり引き出すために同じ面接者が繰り返し面接を重ね十分な時間をかけて行う。
⑤ 様々な立場の専門職が面接の手法を変えて別々に事情を聴取し、それを持ち合った後で協議検討する。

① 児童が発言した言葉を面接者が分かりやすい表現でかみ砕いてフィードバックする。
誤りです。司法面接では発言した言葉をそのまま用いることが重要なので、かみ砕いてはいけません。

② 児童が答えやすいように、基本的に問いかけは閉じられた(クローズド)質問とする。
誤りです。自由報告が重要なので、基本的には開かれた(オープン)質問が主体です。

③ 本題に入る前に、練習として本題と関係のない話題についてのエピソードを話させる。
適切です。司法面接の導入部では、子どもに出来事を思い出して話す練習をしてもらいます。

④ 事実をしっかり引き出すために同じ面接者が繰り返し面接を重ね十分な時間をかけて行う。
誤りです。供述が変遷しないように、できるだけ早い時期に、原則として1度だけ面接を行うことを基本とします。

⑤ 様々な立場の専門職が面接の手法を変えて別々に事情を聴取し、それを持ち合った後で協議検討する。
誤りです。面接を繰り返さないために複数の機関が連携して1度で面接したり、録画したりします。

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