TEACCH
「TEACCH(Treatment and Education of Autistic and related Communication-handicapped CHildren)プログラム」は、米ノースカロライナ州で1972年以来行われているASD(自閉症スペクトラム障害)の当事者とその家族を対象とした生涯支援プログラムです。
このプログラムは、人生を通して「自閉症児の診断・評価」、「構造化を特徴とした療育プログラム」、「家族・支援者サポート」、「就労支援」など様々なサービス群から成立しています。
TEACCHプログラムには、以下のような特徴があります。
・生涯を通じた支援
・自閉症児の文化
・親は共同療育者
・構造化された教育
自閉症児の文化というのは、自閉症の人々の行動様式を文化として捉え理解するということです。
PECS
PECS(Picture Exchange Communication System)は、1985年にアメリカのデラウェア州で開発された絵カードを用いたコミュニケーション方法です。
自閉スペクトラム障害などによるコミュニケーション障害のある子どもや成人が、自発的なコミュニケーションを身につけるための学習方法としてつくられました。
スマホアプリでも使えますね。
ABA(応用行動分析)
ABA(Applied Behavior Analysis)は、対象となる子どもの行動を観察し、オペラント条件づけなどを用いて適応行動を増やしていく手法です。
行動を促すために与えるヒントを、プロンプトと呼んでいます。
過去問
第4回 問15
TEACCHの説明として最も適切なものを1つ選べ。
① 青年期までを支援対象とする。
② 生活や学習の環境を構造化する。
③ 被虐待児を主な支援対象とする。
④ 標準化された統一的な手順を適用する。
⑤ 視覚的手がかりを使わずにコミュニケーションを支援する。
① 青年期までを支援対象とする。
誤りです。生涯を通じて支援します。
② 生活や学習の環境を構造化する。
正しいです。環境の構造化がポイントです。
③ 被虐待児を主な支援対象とする。
誤りです。対象は自閉スペクトラム障害です。
④ 標準化された統一的な手順を適用する。
誤りです。共通部分はありますが、個別化します。
⑤ 視覚的手がかりを使わずにコミュニケーションを支援する。
誤りです。視覚的手がかりを使います。
第2回 問129
PECS の説明として、正しいものを2つ選べ。
① 質問への応答から指導を始める。
② 応用行動分析の理論に基づいている。
③ 身振りを意思伝達の手段として用いる。
④ 補助代替コミュニケーションの一種である。
⑤ 自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)ではない子どもに、より効果的である。
① 質問への応答から指導を始める。
誤りです。自発的なコミュニケーションを重視しています。
② 応用行動分析の理論に基づいている。
正しいです。
③ 身振りを意思伝達の手段として用いる。
誤りです。絵カードを用います。
④ 補助代替コミュニケーションの一種である。
正しいです。
⑤ 自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)ではない子どもに、より効果的である。
誤りです。自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもに、より効果的です。
次の記事
次は、性同一性障害特例法について。
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