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21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)

健康 健康&医療
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健康日本21

根拠法:健康増進法

健康日本21は、2000年に厚生労働省によってはじめられた国民健康づくり運動です。
2000~2012年度:健康日本21
2013~2022年度:健康日本21(第2次)

一次予防&二次予防&三次予防

厚生労働省の「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」には以下のように書かれています。

「健康日本21は、新世紀の道標となる健康施策、すなわち、21世紀において日本に住む一人ひとりの健康を実現するための、新しい考え方による国民健康づくり運動である。」
従来の疾病予防の中心であった「二次予防」や「三次予防」に留まることなく、「一次予防」に重点を置いた対策を強力に推進して、壮年期死亡の減少及び健康で自立して暮らすことができる期間(健康寿命)の延伸等を図っていくことが極めて重要である。

ということで以下の定義を覚えておきましょう。

一次予防:生活習慣を改善して健康を増進し、生活習慣病等を予防すること
二次予防:健康診査等による早期発見・早期治療
三次予防:疾病が発症した後、必要な治療を受け、機能の維持・回復を図ること

これらは、キャプラン(G.Caplan)が提唱した分類です。

こころの健康数値目標が設定されているもの

健康日本21で、数値目標が設定されているのは以下の4項目です。

自殺者の減少
気分障害(不安障害)者の減少
メンタルヘルス措置職場の増加
・小児科医児童精神科医の増加

特定健康診査&特定保健指導

根拠法:高齢者の医療の確保に関する法律

特定健診

生活習慣病の予防のために、対象者(40歳~74歳)の方にメタボリックシンドロームに着目した健診を行います。

特定保健指導

生活習慣病の発症リスクが高く、生活習慣の改善による生活習慣病の予防効果が多く 期待できる方に対して、専門スタッフ(保健師、管理栄養士など)が生活習慣を見直すサポートをします。

過去問

第1回(追試)問135

健康日本21(第二次)について、正しいものを2つ選べ。
① 地域保健法の規定に基づく。
② 平均寿命の延伸が基本目標である。
③ 生活習慣病の一次予防に重点を置いた対策を推進する。
④ 高齢者の認知症の治療や介護の推進が目標の1つである。
⑤ 小児科医と児童精神科医の増加が心の健康の目標の1つである。

① 地域保健法の規定に基づく。
誤りです。地域保健法ではなく健康増進法です。

② 平均寿命の延伸が基本目標である。
誤りです。平均寿命ではなく健康寿命です。

③ 生活習慣病の一次予防に重点を置いた対策を推進する。
正しいです。

④ 高齢者の認知症の治療や介護の推進が目標の1つである。
誤りです。一次予防を推進していますので、治療や介護の推進は含まれません。

⑤ 小児科医と児童精神科医の増加が心の健康の目標の1つである。
正しいです。

第3回 問135

健康日本21(第二次)において、こころの健康として数値目標が設定されている精神障害として、適切なものを2つ選べ。
① 依存症
② 気分障害
③ 適応障害
④ 発達障害
⑤ 不安障害

選択肢②と⑤が正解です。

第4回 問30

特定健康診査と特定保健指導について正しいものを1つ選べ。
① 公認心理師は特定保健指導を行うことができる。
② 特定健康診査は介護保険法に基づく制度である。
③ 76歳以上の者は特定保健指導の対象とならない。
④ 一定の有害な 業務に従事する者は特定保健指導を受けなければならない。
⑤ 特定健康診査は要支援状態にある40歳以上の者を対象として実施される。

① 公認心理師は特定保健指導を行うことができる。
誤りです。医師、保健師、管理栄養士が行います。

② 特定健康診査は介護保険法に基づく制度である。
誤りです。「高齢者の医療の確保に関する法律」が根拠法です。
後期高齢者医療制度を定めた法律です。

③ 76歳以上の者は特定保健指導の対象とならない。
正しいです。40~74歳が対象です。
75歳以上は市町村の「後期高齢者健診」を受けます。

④ 一定の有害な 業務に従事する者は特定保健指導を受けなければならない。
誤りです。労働安全衛生法に規定されている「特殊健診」を受けます。

⑤ 特定健康診査は要支援状態にある40歳以上の者を対象として実施される。
誤りです。これは特定疾患の要介護認定審査のことです。
40歳以上で介護保険の対象となるケースです。

第2回 問131

二次予防の取組として、適切なものを2つ選べ。
① がん検診
② 健康教育
③ 作業療法
④ 予防接種
⑤ 人間ドック

① がん検診
正しいです。

② 健康教育
一次予防です。

③ 作業療法
三次予防です。

④ 予防接種
一次予防です。

⑤ 人間ドック
正しいです。

第5回 問20

職場におけるメンタルヘルス対策として、G.Caplanの予防モデルに基づく二次予防に該当するものを1つ選べ。
① 職場復帰支援プランの作成
② 高ストレス者への医師による面接指導
③ メンタルヘルスケアに関する研修の実施
④ 過重労働対策としての労働時間の上限設定
⑤ 疾病を抱える労働者への治療と仕事の両立支援

① 職場復帰支援プランの作成
これは三次予防です。

② 高ストレス者への医師による面接指導
これが正解、二次予防です。早期発見、早期治療です。

③ メンタルヘルスケアに関する研修の実施
これは一次予防です。

④ 過重労働対策としての労働時間の上限設定
これは一次予防です。

⑤ 疾病を抱える労働者への治療と仕事の両立支援
これは三次予防です。

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コメント

  1. 岩井 より:

    たびたび失礼します

    (クレームではありませんので念のため)

    第4回 問30 選択肢④の説明文

    「誤りです。安全衛生法に規定さえっる「特殊健診」を受けます。」
    ですが、

    「労働安全衛生法に規定されている「特殊検診」を受けます。」
    のような文章の打ち間違いかと思われますが、
    いかがでしょう?

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