糖尿病には1型と2型があります。
1型は遺伝、2型は不摂生というザックリとしたイメージで。
1型糖尿病(インスリン依存型)
比較的若い人や子どもに多く、すぐにインスリンを補給しないと生命に危険が及ぶおそれがあり、一生インスリン注射が必要な人がほとんどです。
2型糖尿病(インスリン非依存型)
成人に多く発症し、日本人の糖尿病の9割は2型です。
慢性疾患で、肥満、ストレス、運動不足が大きな要因です。
詳しくは以下の記事を参照してください。
過去問
第1回 問133
2型糖尿病について、正しいものを2つ選べ。
① ストレスは身体に直接作用して血糖値を上げる。
② うつ病を合併すると、血糖値は下がることが多い。
③ 肥満や運動不足によってインスリンの効果が低くなる。
④ 飲酒は発症のリスクを上げるが、喫煙は発症のリスクに影響しない。
⑤ 薬物療法が中心になるため、服薬管理が心理的支援の主な対象になる。
① ストレスは身体に直接作用して血糖値を上げる。
正しいです。ストレスにより、副腎からコルチゾールが分泌され、コルチゾールが血糖値を上げます。
② うつ病を合併すると、血糖値は下がることが多い。
誤りです。うつ病ではストレスを過剰に感じているのでコルチゾールの分泌も多く、血糖値は上がる傾向があります。
③ 肥満や運動不足によってインスリンの効果が低くなる。
正しいです。2型糖尿病は、肥満や運動不足等により、インスリンの効果が低くなる病気です。
④ 飲酒は発症のリスクを上げるが、喫煙は発症のリスクに影響しない。
誤りです。影響します。
⑤ 薬物療法が中心になるため、服薬管理が心理的支援の主な対象になる。
誤りです。食事療法や運動療法が中心です。
第2回 問115
糖尿病について、誤っているものを1つ選べ。
① うつ病発症のリスクを高める。
② 認知症発症のリスクを高める。
③ 勃起不全発症のリスクを高める。
④ 肥満は1型糖尿病の発症リスクを高める。
⑤ 加齢は2型糖尿病の発症リスクを高める。
① うつ病発症のリスクを高める。
正しいです。
② 認知症発症のリスクを高める。
正しいです。
③ 勃起不全発症のリスクを高める。
正しいです。
④ 肥満は1型糖尿病の発症リスクを高める。
誤りです。2型糖尿病です。
⑤ 加齢は2型糖尿病の発症リスクを高める。
正しいです。
第3回 問29
糖尿病について、正しいものを1つ選べ。
① 糖尿病は、1型から2型に移行することが多い。
② 糖尿病の運動療法には、無酸素運動が有効である。
③ 2型糖尿病患者に、血糖自己測定(SMBG)は不必要である。
④ 非定型抗精神病薬の中には、糖尿病患者に使用禁忌の薬がある。
⑤ 健診でHbA1c値が 6.8 % であった場合は、糖尿病の可能性は低い。
① 糖尿病は、1型から2型に移行することが多い。
誤りです。そんなことはありません。
② 糖尿病の運動療法には、無酸素運動が有効である。
誤りです。有酸素運動です。
③ 2型糖尿病患者に、血糖自己測定(SMBG)は不必要である。
誤りです。1型にも2型にも必要です。
④ 非定型抗精神病薬の中には、糖尿病患者に使用禁忌の薬がある。
正しいです。ジプレキサとセロクエルは使用禁忌です。
⑤ 健診でHbA1c値が 6.8 % であった場合は、糖尿病の可能性は低い。
誤りです。6以上では糖尿病の可能性が高いです。
第4回 問28
1型糖尿病の高校生の治療における留意点として最も適切なものを1つ選べ。
① 運動は禁止である。
② 食事療法により治療できる。
③ 2型糖尿病に将来移行するリスクが高い。
④ 治療を受けていることを担任教師に伝える必要はない。
⑤ 痩せる目的でインスリン量を減らすことは危険である。
① 運動は禁止である。
誤りです。適切な運動が必要です。
② 食事療法により治療できる。
誤りです。2型は食事療法で治療できますが1型は無理です。
③ 2型糖尿病に将来移行するリスクが高い。
誤りです。別物なので移行することはありません。
④ 治療を受けていることを担任教師に伝える必要はない。
誤りです。低血糖発作などにより緊急処置が必要な場合があるので担任に伝える必要があります。
⑤ 痩せる目的でインスリン量を減らすことは危険である。
正しいです。
次の記事
次は、認知症について。
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