食欲を制御する3分子
食欲は、胃から分泌されるグレリンによって亢進し、脂肪組織から分泌されるレプチンによって抑制されています。
脂肪が多い肥満の人は、脂肪細胞から分泌されるレプチンが多いのですが、レプチンが効きにくくなる「レプチン抵抗性」が起こり、食欲を抑えられなくなります。
睡眠が不足するとグレリンが増えて、レプチンが減少し、これによってオレキシンが増加します。
オレキシンは、覚醒をコントロールするとともに、視床下部の弓状核に働いて食欲を亢進させる働きがあります
・レプチン:食欲抑制
・グレリン:食欲増進
・オレキシン:食欲亢進
・グレリン:食欲増進
・オレキシン:食欲亢進
ファスティング(断食)を行うとグレリンが出なくなるので、空腹を感じることが減っていくのです。カリスマさんの地獄の長期断食体験記はこちら。試験が終わったら読んでみてください。
過去問
第3回 問13
摂食行動を制御する分子について、正しいものを1つ選べ。
① グレリンは、食欲を抑制する。
② レプチンは、食欲を促進する。
③ オレキシンは、食欲を抑制する。
④ 肥満症では、血液中のグレリン濃度が上昇する。
⑤ 肥満症では、血液中のレプチン濃度が上昇する。
① グレリンは、食欲を抑制する。
誤りです。グレリンは食欲亢進。
② レプチンは、食欲を促進する。
誤りです。レプチンは食欲抑制。
③ オレキシンは、食欲を抑制する。
誤りです。オレキシンは食欲亢進。
④ 肥満症では、血液中のグレリン濃度が上昇する。
誤りです。肥満症ではグレリン濃度が低いです。
⑤ 肥満症では、血液中のレプチン濃度が上昇する。
正しいです。
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