マガーク効果
マガーク効果は、マガーク(H.McGurk)とマクドナルド(J.MacDonald)によって報告されました。
この効果は、特定の音節を発音する口の動きに、別の音声を重ねた映像を呈示した場合に、視覚情報・聴覚情報のどちらでもない第3の聞こえ方をする錯覚現象です。
例えば、発話映像「が(ga)」+音声「ば(ba)」=音声「だ(da)」と聞こえるなど。
つまり、我々が音声知覚をする際に視覚情報の影響を受けることを示唆しています。
マッカロー効果
マッカロー効果は、1965年にアメリカの心理学者セレステ・マッカロー(C.McCollough)によって発見されました。
①左の赤と黒の縞模様を数秒見る。次に、右の緑の黒の縞模様を数秒見る。少なくとも3分間、これを交互に続ける。
②次に以下の白黒の縞模様を見る。
③水平の縞模様の白い部分が緑っぽくに、垂直の縞模様の白い部分が赤っぽく見える?
これがマッカロー効果です。
数分程度なら影響はありませんが10分以上見ていると錯視が3ヶ月以上続くことがあるらしいので長時間見ないように。
フラッシュラグ効果
フラッシュラグ効果は、ディスプレー上に等速で右から左へ移動する光点を提示し、光点がディスプレーの中央あたりに達した時、光点の真下で別の光点を一瞬点灯させると、移動する光点が点灯した光点よりも左にずれて見えるという現象です。
この錯視がサッカーのオフサイド判定の誤審を引き起こしているとも指摘されています。
マッハバンド
マッハバンドとは、錯視の一種でエルンスト・マッハ(E.Mach)が発見しました。
明るい領域と暗い領域の区別の知覚をコントラストの知覚と呼び、明暗の相違が実際よりも強調されるという傾向があります。
この対比効果は、コントラスト知覚が生じる境界部分においてより顕著に表れることが知られています(マッハ現象)。
下の図にあるように、白、グレー、黒という領域の間に色の勾配をつけると、その境界部分で対比効果が顕著になり、あるはずのない帯(バンド)が見えます。これをマッハバンドと呼びます。
変化の見落とし現象
変化の見落とし現象とは、実際には視覚的に十分認知可能と思われる物理的変化を被験者に与えているにも関わらず、それを検出できない、もしくは被験者自身が驚くほど遂行成績が悪くなる現象のことを指します。
ストループ効果
1935年に、ジョン・ストループ(J.R.Stroop)が提唱した、文字意味と文字色のように同時に目にするふたつの情報が干渉しあう現象のことです。
例えば、以下のような例では、文字意味と文字色の情報が干渉しています。
赤、青、緑
過去問
第2回 問81
運動視に関連した現象として、正しいものを1つ選べ。
① McGurk 効果
② マッハバンド
③ 変化の見落とし
④ McCollough 効果
⑤ フラッシュラグ効果
選択肢⑤「フラッシュラグ効果」が運動視に関係した現象です。
第5回 問84
注意の抑制機能に関連する現象として、最も適切なものを1つ選べ。
① 盲視
② 相貌失認
③ ファイ現象
④ McGurk 効果
⑤ ストループ効果
選択肢⑤が正解です。
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次は、ゲートコントロール理論です。
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