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【児童虐待】虐待死は「身体的虐待」か「ネグレクト」か

児童虐待 児童
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2020年、児童虐待の通報件数は20万件を超えました。虐待死は78人。

亡くなった全ての児童に黙祷。

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概要

児童虐待は毎年必ず出題されています。

まず基本事項として、以下の内容を押さえましょう。

・1933年に児童虐待防止法が制定、その後廃止になったが児童虐待の急増によって2000年に再び児童虐待防止法が制定
・児童虐待防止法における「児童」は18歳未満
・虐待類型は4種類「身体的虐待」「心理的虐待」「ネグレクト」「性的虐待」
・虐待の行為主体は「保護者」:親権を行う者、未成年後見人、その他の者で児童を現に監護する者
・児童虐待を受けていると思われる児童を発見した者は通告する義務がある

高齢者虐待防止法や障害者虐待防止法には虐待類型として「経済的虐待」が規定されていますが、児童虐待にはありません。

最近の動向

・「心理的虐待」が最も多い
・虐待死案件に限ると「身体的虐待」が最も多い
・相談経路(虐待通報)は「警察等」が最も多い
・虐待者は「実母」によるものが最も多く、次いで「実父」

1990年から児童虐待の統計を取り始め、当初1000件程度だった件数が2015年には10万件を超えました。そしてそれからたった5年で倍の20万件に。
2018年度には、虐待死案件で初めて「ネグレクト」が最多になりました。しかしそれ以後は再び「身体的虐待」がトップになっています。

児童虐待相談対応件数の推移
出典:厚生労働省「児童虐待相談対応件数の動向」

心理的虐待が多いのは「面前DV」の急増です。警察が家庭にかけつけたときに「面前DV」を発見し、そのまま虐待通報につながることも多いようです。

だから通報は「警察等」が半数を超えています。

過去問

第1回 問12 

児童虐待について、正しいものを1つ選べ。
① 主な虐待者は実父が多く、次に実父以外の父親が多い。
② 身体的虐待、心理的虐待及び性的虐待の3種類に大別される。
③ 児童虐待防止法における児童とは、0歳から12歳までの者である。
④ 児童の目の前で父親が母親に暴力をふるうことは、児童虐待にあたる。
⑤ 児童虐待防止法が制定されて以降、児童虐待の相談対応件数は減少傾向にある。

① 主な虐待者は実父が多く、次に実父以外の父親が多い。
間違いです。主な虐待者は実母が多く、次に実父が多いです。

② 身体的虐待、心理的虐待及び性的虐待の3種類に大別される。
間違いです。ネグレクトが抜けています。計4種類です。

③ 児童虐待防止法における児童とは、0歳から12歳までの者である。
間違いです。児童虐待防止法における児童とは、18歳未満です。

④ 児童の目の前で父親が母親に暴力をふるうことは、児童虐待にあたる。
これが正解です。このような面前DVの増加で、心理的虐待が最も多くなっています。

⑤ 児童虐待防止法が制定されて以降、児童虐待の相談対応件数は減少傾向にある。
間違いです。増加傾向にあります。

第2回 問20

我が国における児童虐待による死亡事例の近年の動向として、正しいものを1つ選べ。
① 死因となった虐待種別はネグレクトが最も多い。
② 虐待の加害者は実父が最も多い。
③ 心中による虐待死事例における加害の背景は、「経済的困窮」が最も多い。
④ 心中以外の虐待死事例での被害者は0歳児が最も多い。
⑤ 心中以外の虐待死事例での加害者は20歳未満が最も多い。

① 死因となった虐待種別はネグレクトが最も多い。
間違いです。死因になるのは「身体的虐待」が最も多いです。次に「ネグレクト」です。

② 虐待の加害者は実父が最も多い。
間違いです。虐待の加害者は「実母」が最も多いです。

③ 心中による虐待死事例における加害の背景は、「経済的困窮」が最も多い。
これは、正しい年と正しくない年があります。
「保護者自身の精神疾患や精神不安」が最も多い年もありました。

④ 心中以外の虐待死事例での被害者は0歳児が最も多い。
正しいです。

⑤ 心中以外の虐待死事例での加害者は20歳未満が最も多い。
間違いです。

第1回(追試) 問132

児童虐待への対応で法律に定められているものとして、正しいものを2つ選べ。
① 児童虐待を受けていると思われる児童を発見した者は通告する義務がある。
② 通告を受けた児童相談所はすべての事例について家庭内に立入調査を行う。
③ 虐待を受けている児童を児童相談所が一時保護する場合、保護者の同意を得なければ保護してはならない。
④ 児童養護施設に入所したケースについて、児童と保護者が家庭復帰を希望すれば家庭に戻さなければならない。
⑤ 要保護児童の在宅支援においては、要保護児童対策地域協議会で関係機関が情報を共有し、協働して支援を行うことができる。

① 児童虐待を受けていると思われる児童を発見した者は通告する義務がある。
正しいです。

② 通告を受けた児童相談所はすべての事例について家庭内に立入調査を行う。
間違いです。全ての事例について立入調査を行うわけではありません。

③ 虐待を受けている児童を児童相談所が一時保護する場合、保護者の同意を得なければ保護してはならない。
間違いです。一時保護する場合、原則は保護者の同意が必要ですが、同意が得られない場合は職権で保護する場合があります。

④ 児童養護施設に入所したケースについて、児童と保護者が家庭復帰を希望すれば家庭に戻さなければならない。
間違いです。本人が希望すれば必ず家庭に戻さなければならないということはありません。

⑤ 要保護児童の在宅支援においては、要保護児童対策地域協議会で関係機関が情報を共有し、協働して支援を行うことができる。
正しいです。

第1回 問2

児童虐待について、緊急一時保護を最も検討すべき事例を1つ選べ。
① 重大な結果の可能性があり、繰り返す可能性がある。
② 子どもは保護を求めていないが、すでに重大な結果がある。
③ 重大な結果は出ていないが、子どもに明確な影響が出ている。
④ 子どもは保護を求めていないが、保護者が虐待を行うリスクがある。
⑤ 子どもが保護を求めているが、子どもが訴える状況が差し迫ってはいない。

これは選択肢②が正解です。

第1回(追試) 問79

児童虐待が疑われる事例の支援にあたって、公認心理師が関わる機関と介入の内容との組合せについて、正しいものを1つ選べ。
① 裁判所 一時保護
② 医療機関 医療費の助成
③ 市町村役場 里親への措置
④ 児童相談所 心理的支援
⑤ 女性相談センター 生活保護

選択肢④が正解です。

第1回(追試) 問109

子ども虐待対応の手引き(平成25年8月改正版、厚生労働省)で示す児童虐待のリスク要因に該当しないものを1つ選べ。
① 子どもが障害児である。
② 子どもが幼児期である。
③ 養育環境が単身世帯である。
④ 保護者に被虐待経験の既往がある。
⑤ 養育環境が子ども連れの再婚家庭である。

「子ども虐待対応の手引き(厚生労働省)」の内容は頻出ですので一度目を通しておきましょう。
正解は選択肢②です。

第1回(追試) 問69

9歳の男児A、小学校3年生。実父母から身体的虐待を受けて小学校1年のときに児童養護施設に入所した。
入所当初は不眠、落ち着きのなさ、粗暴行為が見られたが、現在はほぼ改善し、日々の生活は問題なく過ごせるようになっている。
実父母は施設の公認心理師との面接などを通して、暴力に頼ったしつけの問題や、虐待にいたるメカニズムを理解できるようになった。
毎週の面会に訪れ、Aとの関係も好転している様子がうかがわれた。
小学校3年になって、Aと実父母が家庭復帰を希望するようになった。
家庭復帰に関して施設が行う支援について、不適切なものを1つ選べ。
① 家庭復帰後の懸念される事態について児童相談所と話し合う。
② 実父母と子どもと一緒に、帰省や外泊の日程やルールなどを検討する。
③ 週末帰省中に、再び実父母からの虐待が認められた場合には、家庭復帰については再検討する。
④ 実父母が在住する市の要保護児童対策地域協議会でのケース検討会議の開催を、児童相談所を通して市に依頼する。
⑤ 家庭復帰後は、施設措置が解除となり、市の要保護児童対策地域協議会の監督下に入るため、施設からの支援は終了する。

選択肢⑤が正解です。易しい問題でした。

第1回 問59

3歳の男児。3日前に階段から落ち元気がないため診てほしいと母親に連れられて来院した。
担当医師の診察結果では、頭部に裂傷と血腫、胸部に紫斑を認めた。
胸部エックス線写真で肋骨に受傷時期の異なる複数の骨折を認めた。
公認心理師は担当医師から対応を相談された。
ソーシャルワーカーからは、男児の家族は1か月前にこの病院のあるA市に転居して来たと伝えられた。
診療録によると、最近1か月の間に、小児科で脱水、皮膚科で熱湯による熱傷、外科では外傷による爪剥離と転倒による肋骨骨折の治療歴がある。
このとき公認心理師が提案する対応として、最も適切なものを1つ選べ。
① 児童相談所に通報する。
② 母親に夫との関係について聴く。
③ 母親に子育て支援団体を紹介する。
④ 引き続き小児科外来での診療を勧める。
⑤ 母親に今回と過去の受傷機転の詳細について問い質す。

この事例では虐待が明らかなので、選択肢①が正解です。
とにかくまず通報です。

第1回 問143

5歳の男児。父母からの身体的虐待とネグレクトを理由に、1週間前に児童養護施設に入所した。
入所直後から誰彼構わず近寄り、関わりを求めるが、関わりを継続できない。
警戒的で落ち着かず、他児からのささいなからかいに怒ると鎮めることが難しく、他児とのトラブルを繰り返している。
着替え、歯磨き、洗面などの習慣が身についていない。
眠りが浅く、夜驚がみられる。
このときの施設の公認心理師が最初に行う支援として、最も適切なものを1つ選べ。
① 眠りが浅いため、医師に薬の処方を依頼する。
② 心的外傷を抱えているため、治療として暴露療法を開始する。
③ 気持ちを自由に表現できるよう、プレイルームでプレイセラピーを開始する。
④ 趣味や嗜好を取り入れて、安心して暮らせる生活環境を施設の養育者と一緒に整える。
⑤ 年齢相応の基本的な生活習慣が身につくよう、施設の養育者と一緒にソーシャルスキルトレーニング(SST)を開始する。

選択肢③と④で迷いますが、正解は選択肢④です。
「最初」に行う支援としては④が正しいです。

第1回 問144

9歳の男児A、小学3年生。Aは学校で落ち着きがなく、授業に集中できずに離席も多いため、担任教師に勧められて、母親が家の近くにある市の相談センターに連れて来た。
母子家庭できょうだいはない。
3回目の面談には、Aが一人で来所した。
Aの顔が赤く腫れ上がっており、公認心理師Bが尋ねると、「昨日家でおじさんに殴られた。怖いから家に帰りたくない」と怯えた表情で訴えた。
Bが「おじさんって?」と尋ねると、「一緒に住んでいる人」と答えた。
よく見ると顔の別の場所や手足に古いあざのようなものが多数あった。
Bのとるべき行動として、最も適切なものを1つ選べ。
① 相談センターの責任者に伝え、センターから市の虐待対応部署に通告する。
② 家に帰すことは危険と考え、AをBの家に連れて帰り、母親に連絡を取る。
③ 事実の確認が必要と考え、司法面接の技術を用いて、自ら詳細な聞き取りを行う。
④ 怖い気持ちを十分に受け止めた上で、家に帰るように諭して帰宅させ次回にその後の様子を聞く。
⑤ 母親に連絡してAが怯えていることを伝え、母親に「おじさん」の暴力を止めてもらうよう依頼する。

正解は選択肢①です。とにかく通報です。
②~⑤は通告された児童相談所が判断して行うことです。

第1回 問71

15歳の男子A、中学3年生。Aは非行傾向があり、中学校内で窃盗事件を起こし、学校の指導でスクールカウンセラーと面接した。
両親は離婚しており、Aと二人暮らしの実父とは関係が悪く居場所がないことなど、自分から家庭の事情を素直に話した。
Aとスクールカウンセラーとのラポールはスムーズに形成できたと考えられた。
スクールカウンセラーは父親との関係がAの非行の背景にあると考え、継続面接の必要性を感じ週1回の面接を打診したところ、Aは快諾した。
しかし、翌週Aは相談室に来なかった。
担任教師の話では、Aは「あんな面接には二度と行かない」と話しているとのことだった。
Aへの対応として、最も適切なものを1つ選べ。
① 独自の判断で家庭訪問する。
② 児童虐待を疑い、実母に連絡する。
③ Aには伝えず父親を学校に呼び出す。
④ Aの対人不信に留意し、面接の枠組みをしっかり保つよう工夫する。
⑤ Aをよく知るクラスメイトに事情を話し、Aを面接に連れて来てもらう。

選択肢④が正解です。

第5回 問109

児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)の内容として、正しいものを1つ選べ。
① 親権停止の要件
② 社会的養護の種類
③ 人身保護請求の要件
④ 児童虐待を行った保護者への罰則
⑤ 児童虐待に係る通告をした者を特定させるものの漏えい禁止

選択肢⑤が正解です。

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