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会話の公理 by ポール・グライス

会話の公理 学習&言語
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4つの公理

ポール・グライス (P.Grice) は、会話を円滑に運ぶための基本的なルールとして、「会話の公理」を提案しました。

「会話の公理」には以下の4つの公理が含まれています。

質の公理

質の公理は、嘘や偽りを言わないこと。

「自分が嘘や偽りだと思っていることや確信を持てないことを言うな」ということです。

量の公理

量の公理は、発話に含まれる情報は多すぎても少なすぎてもいけないというものです。

「必要なことを必要なだけ述べよ」ということです。

関係の公理

関係の公理は、その場の状況と関係のあることを述べよということです。

脈絡なく無関係のことを突然言ってはいけません。

様態の公理

様態の公理は、簡潔に明瞭に述べよというものです。

いろいろな意味にとれるような表現はいけません。

最後に

会話の4公理(質・量・関連性・様態)は、当たり前の内容ではありますが、これらが守られないと会話になりません。

過去問

第4回 問36

H.P.Griceの会話の公理(maxims of conversation)に該当しないものを1つ選べ。
① 根拠があることを話す
② 場の雰囲気に配慮する
③ 過不足なく情報を伝える
④ その時の話題に関連したことを言う
⑤ 曖昧な表現を避け分かりやすく情報を伝える

① 根拠があることを話す
正しいです。これは「質の公理」です。

② 場の雰囲気に配慮する
これは会話の公理に含まれません。

③ 過不足なく情報を伝える
正しいです。これは「量の公理」です。

④ その時の話題に関連したことを言う
正しいです。これは「関連性の公理」です。

⑤ 曖昧な表現を避け分かりやすく情報を伝える
正しいです。これは「様態の公理」です。

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