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自己肯定感(セルフエスティーム)、自己効力感(セルフエフィカシー)

セルフエフィカシー 社会&集団
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セルフエフィカシー

カナダの心理学者アルバート・バンデューラが提唱したセルフエフィカシーは「自己効力感」と訳されます。

これは「自分はできる!」と考えられる力のこと、つまり「自信」です。

バンデューラーは、自己効力感を構成する4つの要素を提唱しています。

・制御体験:思考や行動を制御することによる成功体験
・代理体験:他人の成功体験をお手本にする
・言語的説得:成功できると感ずる言葉
・生理的情緒的状態:感情や気分の高揚

エフィカシー(efficacy)は「効果」「有効性」という意味ですね。

セルフエスティーム

セルフエスティームは、「自尊心」「自尊感情」「自己肯定感」と訳されます。

最近流行りの「自己肯定感」ですね。

エスティーム(esteem)は「尊重、尊敬」という意味です。

レジリエンス

人間には、セルフエスティームとセルフエフィカシーによって「レジリエンス」という回復力が備わっています。

レジリエンス(resilience)は、「回復力」「弾性(しなやかさ)」を意味します。

コンピテンス

コンピテンシーは優れたリーダーに見られる行動特性でした。

コンピテンスは「コミュニケーション力」「リーダーシップ」「協調性」「向上心」「社会常識」「積極性」といった様々な能力のことです。

コンピテンスについては以下の記事を参照してください。

カルチュラル・コンピテンスについても押さえましょう。

「カルチュラル・コンピテンス」って何?
コンピテンスその人の能力、適性、資産、言語能力などの社会で役立つ知識や技能を総称してコンピテンスといいます。人の能力や収入のような「社会的能力」、「適格性」、「言語能力」といった言葉を総称して「コンピテンス」といい、いわば社会的基礎力のよう

過去問

第1回 問22 

自分の特定の行動を成功裏に遂行できるという感覚や信念を表す用語として、最も適切なもの1つ選べ。
① 自己効力
② 自己調整
③ 自尊感情
④ コンピテンス
⑤ ポジティブ感情

選択肢①が正解です。セルフエフィカシー(自己効力感)は「自信」のことでした。

第1回(追試)問83

自己効力感(self-efficacy)について、最も適切なものを1つ選べ。
① 効力感は能力の評価や目標の内容に影響しない。
② 高い効力感をもたらす効果的な方法は制御体験である。
③ 結果期待と効力期待はそれぞれ独立に行動に影響を及ぼす。
④ モデリングによる代理体験で効力感をもたらすことは困難である。
⑤ 効力感が低い人ほど失敗したときに努力の不十分さに帰属することが多い。

選択肢②が正解です。自己効力感を提唱したバンデューラーによると、自己効力感を構成する4要素の1つが「制御体験」です。

第3回 問91

集団や組織、コミュニティにおいて、無力な状態にある人々が自らの中に力があることに気づき、能動的にそれを使い、環境の変化を求めていけるようになることを何というか、最も適切なものを1つ選べ。
① 自己実現
② コーピング
③ 自己効力感
④ コンピテンス
⑤ エンパワメント

選択肢⑤が正解です。

第1回 問40

アウトリーチ(訪問支援)で行う家族へのケアにおいて、特に初期に活用できる概念として、最も適切なものを1つ選べ。
① ジョイニング
② レジリエンス
③ リフレーミング
④ マインドフルネス

選択肢①が正解です。
ジョイニングは家族療法の一種で、積極的に家族に寄り添い家族に仲間として受け入れられることを目指します。支援の初期段階でラポール形成にも重要です。

第5回 問22

深刻な逆境経験がありながらも、良好な心理社会的適応を遂げる過程を示す概念に該当するものを1つ選べ。
① ジョイニング
② レジリエンス
③ エントレインメント
④ ソーシャル・キャピタル
⑤ ソーシャル・インクルージョン

選択肢②が正解です。

次の記事

次は、動機づけ理論です。

【動機づけ理論】モチベーションの過程理論&内容理論
人が何か行動を起こそうと動機づけされる場合、どのようなメカニズムで行われるのでしょう。そのドライビングフォース(駆動力)は何か、それを見出すものが「動機づけ理論」です。詳しくは以下の記事を参照してください。動機...

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