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【学校心理学】スクールカウンセリング

スクールカウンセリング 教育&学校
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スクールカウンセリングとは

文部科学省のページによると「スクールカウンセリングは、児童生徒の心理的な発達を援助する活動であり、「心の教育」や「生きる力を育てる」などの学校教育目標と同じ目的を持つ活動である」とされています。

スクールカウンセリングは、開発的カウンセリング・予防的カウンセリング・問題解決的カウンセリングの援助段階に分けて考えることができます。

開発的カウンセリング

将来、児童生徒が自立して豊かな社会生活が送られるように、児童生徒の心身の発達を促進し、社会生活で必要なライフスキルを育てるなどの人間教育活動を行う。全ての児童生徒を対象とし、教科学習や特別活動、総合的な学習など、学級、学校全体の教育活動を通して、児童生徒の成長を促進します。

予防的カウンセリング

児童生徒一人ひとりについて、性格、現在の状況、ストレス、悩み、問題などを把握し、問題が発生しそうな児童生徒に予防的に働きかけ、本人が主体的に自らの力で解決できるよう支援する活動を行います。

問題解決的カウンセリング

問題の発生は、開発的、予防的カウンセリングを行うことで低減されることになるが、人生を生きていく上では、様々な問題に直面する。このような問題については、カウンセリング的アプローチにより問題の解決や不適応状態からの回復を援助します。

開発的カウンセリング

開発的カウンセリングは、児童生徒の心理的な発達を促進し、社会生活で必要なライフスキルを育て、困難な問題に対処する力やストレス耐性を高める活動である。活動の視点として、「人権教育」「ライフスキル教育」「キャリア教育」などがあります。

ライフスキル教育

WHO(世界保健機関)は、どの時代、どの文化社会においても、人間として生きていくために必要な力があるとし、それをライフスキルと定義し、以下10のスキルで成り立っています。

・意思決定
・問題解決
・創造的思考
・批判的思考
・効果的コミュニケーション
・対人関係スキル
・自己認識
・共感性
・情動への対処
・ストレスコントロール

キャリア教育

キャリア教育とは、児童生徒が、自己の将来の夢、目標、希望を持ち、その実現に向け、必要な知識や技能を学び、社会人として自らの人生を主体的に生きる力を育てることです。
キャリア教育では、以下のような人生の生き方を考える教育を系統的に進めることが重要です。

・生き方についての関心の高揚
・自己理解(欲求、適性、価値観、性格など)を深める
・国際社会の仕組みや職業理解を深める
・人生の目標など長期的展望を持たせる
・目標に向けての進路や実現の具体的な活動を考える
・自分の意思で進路を決定する
・必要なスキルや知識を学習する

過去問

第1回 問52

教育現場における開発的カウンセリングで用いられる技法として、適切なものを2つ選べ。
① ピアサポート
② ソシオメトリー
③ チームティーチング
④ アサーショントレーニング
⑤ ソーシャルスキルトレーニング(SST)

① ピアサポート
誤りです。ピアサポートとは同じような立場の人のサポートです。

② ソシオメトリー
誤りです。ソシオメトリーとは、アメリカの心理学者モレノによって開発された、人間関係や集団構造を測定する技法のことです。

③ チームティーチング
誤りです。ティームティーチングとは、複数の教員が役割を分担し協力し合いながら指導計画を立て指導する方式のことです。

④ アサーショントレーニング
正しいです。アサーショントレーニングは、対人場面で自分の伝えたいことをしっかり伝えるためのトレーニングです。

⑤ ソーシャルスキルトレーニング(SST)
正しいです。ソーシャルスキルトレーニング(SST)とは、社会で人と人とが関わりながら生きていくために欠かせないスキルを身につける訓練のことです。

第4回 問43

学校にピアサポートプログラムを導入する目的として不適切なものを1つ選べ。
① 思いやりの関係を確立する機会を提供する。
② 公共性と無償性という基本を学ぶ機会を提供する。
③ 学校のカウンセリングサービスの幅を広げる機会を提供する。
④ リーダーシップ、自尊感情、 および対人スキルを向上させる機会を提供する。
⑤ 傾聴や問題解決スキルなど 他者を援助するスキルを習得する機会を提供する。

選択肢②が誤りです。これはボランティア4原則です。

<ボランティア4原則>
・公共性
・無償性
・自主性
・創造性

第3回 問99

我が国のキャリア教育において、文部科学省が示した小学校段階のキャリア発達の特徴について、最も適切なものを1つ選べ。
① 低学年では、計画づくりの必要性に気づき、作業の手順が分かる。
② 低学年では、仕事における役割の関連性や変化に気づくようになる。
③ 中学年では、将来の夢や希望を持ち、実現を目指して努力しようとする。
④ 高学年では、自分のことは自分で行うようになる。
⑤ 高学年では、自分の長所や短所に気づき、自分らしさを発揮するようになる。

① 低学年では、計画づくりの必要性に気づき、作業の手順が分かる。
誤りです。これは中学年です。

② 低学年では、仕事における役割の関連性や変化に気づくようになる。
誤りです。これは中学年です。

③ 中学年では、将来の夢や希望を持ち、実現を目指して努力しようとする。
誤りです。これは高学年です。

④ 高学年では、自分のことは自分で行うようになる。
誤りです。これは低学年です。

⑤ 高学年では、自分の長所や短所に気づき、自分らしさを発揮するようになる。
正しいです。

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